三井住友海上火災保険㈱

今回は、三井住友海上火災保険のCXデザイン部、人事部の方にお話を伺いました。

INTERVIEW
 
 
足立 信吾さん
CXデザイン部 CXアドクリエーションチーム長

 
 
 

 

 

 

 
 
久野 杏奈さん
CXデザイン部 CXプランニングチーム、課長代理

 
 
 

 

 

 

 
 
和泉 志穂さん
人事部 能力開発チーム 主任
 
 
 
 
 
 

 

 

御社の事業について教えてください。

 

足立さん:三井住友海上火災保険株式会社は、MS&ADインシュアランスグループの中核事業会社として、損害保険業界をリードしてきました。事業領域は国内の損害保険事業を中心に海外での生保事業、金融サービス事業、リスク関連事業など広く展開しております。世界49か国に幅広く展開し、扱う分野はお茶の間から宇宙まで、鉛筆からロケットまで、あらゆる産業の時代による変化に合わせながら事業領域を拡大し、企業活動や人々の日常生活までをお支えしています。

 

ご所属の部署(CXデザイン部)の役割について教えてください。

 

足立さん:損害保険業界はこれまで、3万店以上の代理店と共に100年以上続くプッシュ戦略に基づくビジネスモデルが成長してきました。しかし、近年はスマートフォンを使ったオンラインシフトなど若い顧客を中心に購買行動が変化し、保険のコモディティ化が進む中で、顧客体験価値による差別化が求められるようになっています。

そこでCMO木田の主導により、「お客さまのご期待を超える体験提供で関係性 を深め、顧客体験向上により好感度においてNo.1損保を目指す 」 をミッションとして2021年に経営企画部内にCXマーケティングチームを設立し、2023年に部となりました。

当部はマーケティング4Pすべてに役割を持っており、フルファネルに対する施策を一気通貫で行っていることが特徴的です。データドリブンでのマーケティング戦略立案、お客さまロイヤリティ向上のためのCRMやデータ基盤の構築、マスおよびデジタル広告、ウェブから代理店へのお客様(リード)連携、海外事業のマーケティング支援、顧客起点での保険料策定、マーケティング人財育成など領域は多岐に渡ります。

部の設立当初は代理店を介するB2B2Cの保険会社であるがゆえに、B2C のイメージが強いマーケティングが重要視されていませんでしたが、中期経営計画にCXを掲げ、データ分析に基づいた好感度の向上、新規契約獲得、契約継続率の向上に取り組んでいくことで、全社としてもCXマーケティングを重要視するようになってきました。

 

マーケティングを始め御社の人財育成には、どのような計画や目標、取り組みがありますでしょうか。

 

足立さん:環境変化をビジネスチャンスに変えていくことができるよう、人的資本経営の実現に力を入れています。経営計画と連動し持続的成長に向け、多様な人財の確保・育成、社員の働きがいや自身の成長を実感できる環境整備の実現を目指しています。イノベーションを支える人財の確保・育成に向けて、デジタル、IT、資産運用、データサイエンス、CXマーケティングなど、重点領域ごとの戦略人財を定義し、育成に取り組んでいます。

 

久野さん:当部ではCXマーケティングによる課題解決を牽引できる社員を全社に増やしていけるよう、4年間で1000名のCX人財(=マーケティング人財)創出を目指しています。CX人財の認定制度(Lv1~Lv3)を設立し(図表)、併 せてスキル習得のためのマーケティング研修を開始しました。

研修内容は、体系的なマーケティング知識の学習や社内外講師による実践的なワークショップを交えた、約7カ月のカリキュラムとなります。
開始2年で約540名以上 のCX人財を育成でき、修了者からは日々の業務に実践活用できたという報告が増えてきました。さらに国内だけでなく、海外スタッフへのマーケティング研修なども実施しています。

 

 マーケティングの強化に向けて日本マーケティング協会のプログラムをどのように活用されていますか。

 

久野さん:CXデザイン部は現在50名(2024年3月時点)を超えており、メンバーはそれぞれの専門領域を持ち合わせています。専門分野だけでなく体系的な知識習得でのマーケティングスキル向上を目的に、日本マーケティング協会のベーシックコースやマスターコースへの参加を奨励しています。様々な業界でマーケティング経験を持つメンバーが、社外の専門家と共にマーケティングの基礎から応用までを学ぶことで、部全体のケイパビリティが向上しています。

 

和泉さん:社会・経済の激しい変化に対応するため、キャリアアップやキャリアチェンジに 必要な力を身に付けることが重要視され、当社では積極的に自己研鑽を推奨しています。その一環として、ベーシックコースの受講をされている方もいらっしゃいます。

 

御社ではマーケティング検定も導入されておられますが、その経緯と目的を教えていただけますか。

 

和泉さん:業界のビジネスモデルの理解やお客様の視点の重要性を理解することで、新入社員のスキルが向上し当社のカルチャー変革やイノベーションにつながるよう、2024年から新入社員の必須施策として、マーケティング検定を選択肢に含めました。

 

足立さん:今後もお客さま起点のマーケティングの重要性は益々大きくなると考えられます。そのため、新入社員からマネージャー層まで全社員に向けてマーケティング人財育成を強化し、顧客起点のKPI達成の優先度が上がり、当社の理念、行動のすべてにおいてお客さまを最上位とするカルチャーに変革していきます。

 

最後に日本マーケティング協会の教育プログラムやマーケティング検定に期待することを教えてください。

 

久野さん:マーケティングベーシックコースはオンライン参加でも体系的なマーケティング知識を習得でき、マスターコースは企業の事例を交えて具体的で実践的なスキルを習得できる点が魅力です。いずれのコースも弊社から複数名が参加しておりますが、社外のマーケターとのグループワークを通じて知が融合し、イノベーション創出につながる可能性を期待しております。

 

和泉さん:マーケティング検定の良い点はいつでもどこでも受験可能であり、基礎から応用まで体系的かつ網羅的に学べる点と、3級から1級までステップアップが可能であり、2級以上は資格保有者としてHPに掲載されるため、モチベーションが高まる点です。今後は資格取得者に対して最新のマーケティングセミナー案内や上位資格の取得を促すような継続的な案内があれば良いと思います 。

 

足立さん:日本マーケティング協会の教育プログラムは様々な業界のマーケターと切磋琢磨できる環境があります。他業界の志高く、優秀な方々とネットワークがつながることに魅力を感じています。マーケティングの力で人的資本経営の実現、お客さま起点の体験価値向上を実現し、企業発信で日本をもっとよくしていきたいと考えています。

 

 
三井住友海上火災保険株式会社コーポレートサイト:
https://www.ms-ins.com/
 
社名
三井住友海上火災保険株式会社

代表者
取締役会長 会長執行役員  原 典之
取締役社長 社長執行役員  舩曵 真一郎

就業者数
12,572名(単体) 20,554名(連結) 

事業概要
1.損害保険業
保険引受
資産の運用
2.他の保険会社の保険業に係る業務の代理または事務の代行
3.債務の保証
4.確定拠出年金の運営管理業務
5.自動車損害賠償保障事業委託業務

(2023年3月31日現在)

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