各受賞プロジェクトのご紹介

公益社団法人 日本マーケティング協会は、優れたマーケティング活動を表彰する『第6回 日本マーケティング大賞 表彰式』を5月26日 (月)15:50~16:50、アルカディア市ヶ谷(東京都千代田区)にて開催しました。大賞を受賞したネスレ日本株式会社の代表取締役社長兼CEO 高岡浩三氏をはじめ各賞の受賞者が参加され、奨励賞4件、地域賞3件を贈呈しました。

 

日本マーケティング大賞

『ネスカフェ アンバサダーによるオフィス市場の開拓』 ネスレ日本株式会社

 

受賞理由

オリジナルマシン「バリスタ」の開発と「アンバサダー制度」の導入によって、インスタントコーヒーにおけるオフィス市場という新しい領域の創出に成功しました。成熟していると見られていたインスタントコーヒーの市場を活性化させ、主力ブランド「ネスカフェ ゴールドブレンド」の価値を向上させました。新しい販売チャネルの開拓とビジネスモデルの構築、150 万台を超える販売実績等、マーケティングのあらゆる要素で特筆に値する成果を上げています。

これまでリーチできなかったオフィスのコーヒー需要を、オフィスの顧客から「アンバサダー」を募ることで、1杯20円という経済性、好みのカフェメニューがオフィスにいながら味わえるという利便性、顧客と共創するコミュニケーションなどの施策によって、斬新な方法で活性化させました。「アンバサダー」からの要望をマーケティング施策の改善に役立て、「ネスカフェ ドルチェ グスト」や「スペシャル.T」を製品ラインナップに追加するなど、事業を拡充させています。
メーカーが直販を拡大する手法として「アンバサダー」という顧客を媒介にしながら顧客を拡大させる販促展開は斬新であると評価されています。マシンを中心に顧客ロイヤリティを強化するさまざまな仕組みが展開されていて、単に商品を売るのではなく、サービス化する流れはまさに今後のマーケティングのトレンドを示唆するものであるという声がありました。
2013 年末時点のアンバサダーの応募者数は 10 万人超、バリスタの累計販売台数は同年 10 月時点で 150万台以上の大ヒットを記録しました。成熟した市場においても、ビジネスモデルを適切に導入する事により大きな成果に結び付くことを示した点で、マーケティングの力をみせた好例であるといえましょう。

 

日本マーケティング大賞 奨励賞

『日本初のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」の開業による新たな「旅」の提案
九州旅客鉄道株式会社

 

受賞理由

新たな旅の提案と九州の魅力発信で地域活性化に貢献

九州で「クルーズ」という新しい概念の旅の提案を行い、シニア層やアジアを中心にした海外需要を取り込むことに成功しました。輸送を主目的としてきた日本の鉄道業界に新しいビジネスモデルを示したとして大きな影響を与えています。デザインや仕様、サービスにプロフェッショナルを集めて徹底的にこだわり、人気、話題性ともに群を抜いています。観光客を取り込むために地域との共創に早くから取り組んできた同社のビジネスモデルの総決算として高い評価を受けました。

 

『近大流 マーケティング戦略』 学校法人近畿大学

 

受賞理由

近大マグロに代表される大学のマーケティング活動

近畿大学はこれまでも入学願書をネット化する「エコ出願」をはじめ、大学の固定観念を覆す活動を続けてきました。中でもクロマグロ完全養殖の研究成果を、単なる養殖事業を超えた「近大まぐろ」というブランドを意識した事業展開は大学のブランド力向上となり、今春の入学試験志願者数が日本一になる等、大学ビジネスを成功に導きました。物語をつくりあげ、それに興味を示した消費者が物語を共有できる場としてのレストランまでつくりあげた近大マグロのブランド政策は、教育機関によるマーケティングの可能性を示す好例となっています。

 

『田んぼアートを活用した村おこし 』 田舎館村むらおこし推進協議会

 

受賞理由

イベント・マーケティングによる地域おこし

地域おこしのイベントとして今や全国でおこなわれている「田んぼアート」は、平成 8 年に青森県田舎館村から始まりました。文字通り田んぼ以外に何もない村が、長年工夫と発信を続けることで田んぼアートは同村の観光資源の柱となっています。田んぼアートに加えて田植えから稲刈りまで様々なイベントを用意し、わずか人口 8000 人の村民が総出で PR 活動を行うことで、25 万人を超える集客に成功しています。国内外のメディアでもとりあげられ、村おこしのモデルケースとなっています。

 

『「速達生」導入プロモーション』 株式会社マルト水谷

 

受賞理由

中間流通業者の差別化戦略

「速達生」は、独自の流通システムを構築して、樽生ビールを工場出荷から 2 日以内に飲食店に届けるサービスです。このサービスを開始するにあたり「成分ブランディング」戦略によって、メーカー、飲食店、顧客がそれぞれ win-win となる関係をつくりあげました。付加価値を生み出す事が難しい中間流通業者が、「速達生」によって認知率と顧客満足を向上させることで、メーカーと飲食店それぞれに対して交渉力を高める事に成功しています。プロモーションがスタートしてから、約 2 か月で「速達生」の認知率が愛知・岐阜・三重の中部 3 県で 50%近くになる等、圧倒的な強さを誇っています。

 

日本マーケティング大賞 地域賞

『市民参加とデジタル技術を活用した新時代のまちづくり 』
一般社団法人グランフロント大阪TMO/関西地区

 

受賞理由

知的創造拠点である「ナレッジキャピタル」はもとより、デジタルサイネージやスマホを活用した「コンパスサービス」や地域サークル支援活動「ソシオ制度」、また新しい交通サービス「うめぐるバス」により、レンタサイクルや循環バス、パーク&ライドを組み合わせて社会実験を行うなど、ハードだけでなくソフトを充実させて参加型の仕組みを構築しました。来場者数、売上高ともに目標を大きく上回り、新しい都市開発、街づくりのモデルとして評価されています。

 

『武雄市図書館~地域活性化にマーケティング手法を導入~』
武雄市/九州地区

 

受賞理由

図書館の運営を市長が率先してカルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)に委託、図書館カードとしてTカードを利用できるようにし、カフェ、書店と一体になった図書館として注目されてきました。これまでの公立図書館のイメージを覆す施設として、昨年4月のオープンから半年間で来館者数が50万人を突破するなど大人気です。本と生活者との多様な接点を具体化し、読書を楽しむ時間を開拓し提供したことで、利用者の 8 割以上が満足と答えています。

 

『子どもの誕生を祝う「君の椅子」プロジェクト』
「君の椅子」プロジェクト/北海道地区

 

 

受賞理由

子供の誕生を祝福し、その成長を温かく見守り続けたいという願いを込めて、その年に生まれた赤ちゃんに祝福のメッセージとともに小さな椅子を送り届けているプロジェクトで、2008 年に北海道東川町からはじまりました。地元・旭川家具の職人と第一線のクリエーターが共同で制作し、一つ一つの椅子に赤ちゃんの名前と生年月日、ロゴなどを刻印し、世界に一つだけの椅子を贈っています。

 

◆日本マーケティング大賞の設立趣旨

当協会は2007年10月の創立50周年を記念して「日本マーケティング大賞」を設立。2009年6月に第一回表彰式をしました。組織における新しいマーケティングやコミュニケーションの手法、もしくはビジネスモデルの開発を積極的に促すことで、社会や消費者の生活の向上と経済・社会の活性化に資する活動を奨励し、マーケティングのプレステージを高めることを目的としています。

対象活動
市場に新しく需要を喚起し、あるいは市場を再活性化した優れた商品もしくはサービス

<対象活動の具体例> 

a 新たなマーケティングの概念を取り入れた活動
b 社会との共存・共生を取り入れた活動
c 日本の伝統文化やサブカルチャーを巧みに取り入れた活動
d ITやソーシャルメディアなどを活用した活動
e 製品やサービスの開発により、市場の閉塞状況を打ち破った活動
f グローバル市場で成果のあった活動
g 新しいビジネスモデルを構築した活動
h 企業間コラボレーションを取り入れた活動
i BtoBマーケティングとして際立った活動
j 規模が小さくても、キラリと光る活動
k その他の優れたマーケティング活動

対象範囲
日本市場における企業・団体・組織の活動、および日本法人の海外市場での活動
(自治体・NPO・大学・病院なども含みます

 

 

2013.10月現在
(敬称略)

実行委員長 後藤 卓也 JMA会長(花王㈱ 前会長
実行副委員長 嶋口 充輝 JMA理事長(慶應義塾大学 名誉教授)
委 員 俣木 盾夫 JMA副会長(㈱)電通 相談役)
石原 進 JMA副会長(九州旅客鉄道㈱ 取締役会長)
村田 正敏 JMA副会長(北海道新聞社 代表取締役社長) 
内海 朋基 JMA理事・関西支部長(㈱電通 顧問)
石橋 正明 JMA専務理事

選考委員長 和氣 靖 朝日新聞社 常務取締役広告・出版担当
選考副委員長 吉田 就彦 ㈱ヒットコンテンツ研究所 代表取締役社長
委 員 恩藏  直人 早稲田大学 商学学術院教授
古川 一郎 一橋大学大学院 商学研究科 教授
高岡 美佳 立教大学 経営学部 教授
小野 晃典 慶應義塾大学 商学部 教授 
岩淵 美彦 朝日新聞東京本社 広告局長補佐 
檜垣 歩 ㈱インテージ 執行役員 マーケティングイノベーション本部長
泉  孝治 キッコーマン食品㈱ プロダクトマネジャー室宣伝グループ長
栗坂 達郎 ソフトバンクモバイル㈱ 執行役員本部長
中島 良彦 大日本印刷㈱ コーポレートブランド室 ドットDNP館長
土橋 代幸 ㈱トヨタマーケティングジャパン 取締役
安藤 圭一 ㈱日立製作所 ブランド・コミュニケーション本部宣伝部長 JMA理事
須藤 宏行 ㈱三越伊勢丹 営業本部 営業政策部 顧客政策担当部長
松原 靖広 ㈱電通 プロモーション事業局長 JMA理事
田中 廣 ㈱博報堂 執行役員 JMA理事
笠原 啓司 読売新聞東京本社 広告局次長兼マーケティング戦略部長

運営事務局 石橋 正明 日本マーケティング協会 専務理事
  都丸 幸弘 日本マーケティング協会 事務局長
  竹中 雄三 日本マーケティング協会 研究開発局長
細見 幸久 日本マーケティング協会 関西支部事務局長
佐野 文宏 日本マーケティング協会 九州支部事務局長
坂口 行男 日本マーケティング協会 北海道支部事務局長
竹原 聖人 日本マーケティング協会 営業企画部長
服部 峰郎 日本マーケティング協会 研究開発局課長
小島 弘雄 日本マーケティング協会 関西支部業務推進部課長

 

 

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