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【今どき男前男子の心得】美肌男子が目覚めたモノは、 美肌の奥にある?!

昨年夏に丸の内朝大学で実施された「丸の内男の美肌クラス」をご存知だろうか。この男性限定講座は、募集開始3分で満席になったという。

「最近よくある草食男子向けの話ね、オレには全然関係ないよ、男たるもの男らしくてナンボでしょ」と思ったそこのあなた!! 反論するにも、興味本位でも、まずは一読いただきたい。


きっかけは、「これはネタになる…!」
受講生のお二人に話を聞くと、初めは「話のネタとしておもしろい」と思ったのが申し込んだきっかけだったとのこと。講座は、スキンケアの他にも、髭剃り、爪の手入れ、スーツのスタイリングなど、清潔感ある男性の身だしなみについて幅広く教わることができる内容。

シートパックや美顔器を使うなど、一般の男性にはなかなか“高度な”ケアも含まれていた様子だが、美顔器をバッグにしのばせ、飲み会でのつかみに使ったなど、ネタとしても十分魅力的だったようだ。

ただ、そんな彼らも全3回を受講して、スキンケアに留まらない、いろいろな意識の変化があったという。


埋もれていた自信が出てくる
大きな意識変化につながったのは、「想像以上に自分も人から見られている」ということがわかったことだという。講座で指導された「1日1回鏡を見る」ことで、人からどこをどう見られているのか、どこに気をつけると見た目によくなるのか、ということが自分で客観視できるようになり、見られることも仕事という意識になったという。

実際に、肌がつるつるだと気分よく過ごせるということも実感しているそう。「今は男性もきれい目(清潔感のあるきれい)がスタンダードになってきている。まわりの男性を見ていても二極化している。」手をかけている人とかけていない人の違いに、自分もやってみて気がついたそうだ。

「男性は基本的にケアしていない人が多数派なので、手をかけると格段にきれい(ステキ)になる。みるみる変化するし、わかりやすく差が出る。肌の清潔感がアップするだけで、埋もれていた自信が見た目に出てくる。つまり男前になる。」と講師のハーバービューティプロデューサー廣森知恵子氏は言う。

男性もきれいになりたい気持ちはあるのだ。実際にお話をうかがった江幡さんと村上さんお二人はアラフォー真っ只中の年齢を感じさせないほど、非常に若く見えた。

スキンケアで今も継続できているのは洗顔と日焼け止めくらい、と話すお二人だが、ケアの効果は見て取れる。「きれいな肌でいることで、いつもより少し自信のある自分でいられる気がする。」

見た目だけでなくメンタルやライフスタイルの見直しもできて、いいスパイラルが生まれていると語ってくれた。身なりが整い、清潔感があることで自信につながる。生まれ持った造作の良いイケメンじゃなくたって男前に見えるのだ。

逆にいくら目鼻立ちが整ったイケメンでも清潔感がない男は女性ウケはよくない、とこれは断言できることだ。


等身大の付き合い=裸の付き合い?
彼らがこのような講座に足を運ぶ理由には、会社と家を往復するだけの生活に危機感(このままの暮らしを続けていたら、魅力のない、枯れた、ただのおじさんになってしまう!)を感じており、仕事や日常ではなかなか得られないつきあい=肩書きや年齢に関係ない、利害関係が一切ない等身大の付き合いができる場所(コミュニティ)を求めているという側面もある。

女性のようにメイクをしない男性にとっては、こうした関係が本当の意味での“裸の付き合い”に近いのかもしれない。

「魅力的な人は何歳になっても新しいことをはじめたり、いろんなことにどんどんチャレンジして、カラダの中から活き活きしている感じがある。そんな風に歳をとっていきたい」という彼らは、スキンケアを新しい習慣として続けていきたいという。

そのような場で出会う人の魅力や、そこで得られる気付き(刺激、楽しさ)、そのような機会や新しいことに貪欲なのだ。草食男子や女子力男子と聞くと、とたんに“おネエ”的なイメージを抱く人も少なくないが、男性のスキンケアや身なりに気を遣う(というよりも、身なりにこだわる、身なりを磨く)ことは、つまり「男を磨く」ことなのだ。

かつての車、酒、女、が少し形を変えただけで、凛として仕事ができ、社交性がありモテる男前になりたい、といった根底にある気持ちは同じ。彼らも自分の欲求に素直な現代の男性なのだ。

さあ、みなさんも今から十分間に合います。肌のお手入れから、新しいことをはじめて、同僚や同級生より先を行く、活き活きとしたステキな男性になる一歩を踏み出してみませんか?

「それにしても、女性ってみんな朝からあんなにいろいろやってると思うと、本当に大変ですよね。キレイだねの一言でも言ってあげたくなりますよ。」ぜひ言ってあげてください!見かけはもちろん、気持ちもステキな男性が、さらに日本に増えることを大いに期待している。



小林 聡美 (こばやし さとみ)
株式会社ウエーブプラネット ディレクター
定性調査を中心に、世代別価値観の分析や生活者インサイトを見つめたコンセプト立案、商品やサービス戦略立案支援に従事。
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